フランスの実態

フランスの医療制度はひどい!?医療大国フランスの驚くべき実態とは




こんにちは、ペロンです。

フランスと言うと、医療大国のイメージがありませんか?

イメージ
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クオリティが高い医療を、無料で受けることができる!

こんなイメージ、ありますよね…

税金もすごく高いので、私も以前はそのように思ってました。

 

でも実際フランスに住んでみて、そのイメージは必ずしも完璧ではないということがよーく分かりました。

実は完璧ではなく、不便で仕方ないフランスの医療制度。

実際の経験を元に実態をまとめてみました。




フランスは完全分業の医療制度

フランスの医療制度は日本と大きく異なる点が、完全分業制であるということ。

疑問
疑問
完全分業?どういうこと?

ちょっと良く分からないので、日本でお医者さんに行くときのイメージと比較してみましょう。

実際に私がフランスで経験した、首の腫れ、腫瘍の診察を例に見てみましょう!

 

日本のお医者さん

近所の内科へ

お薬を処方されて薬局へ

様子を見てもおかしいので、近所の内科で再診

内科で判断できない場合、大きな病院の紹介状を書いてもらう

大きな病院で血液検査や、エコー検査、生体検査、レントゲンを実施。

大きな病院で検査の予約日程によっては、数日通わないといけないこともあると思いますが…

だいたい1ヶ月もあれば、この一連の流れをこなす事ができますよね!

 

では完全分業の医療制度であるフランスの場合、どのような流れになるのでしょうか。

先に言っておきますが、アホみたいに長いです。

読み飛ばしてもらってもかまいませんw

かかりつけ医(médicine traitant)へ

血液検査を受けるために、血液検査専門のラボに紹介状を書いてもらう

血液検査専門のラボへ行って、血液検査を行う

かかりつけ医を予約

血液検査の結果を持って、かかりつけ医へ行く

原因不明。レントゲンとエコー検査の紹介状を書いてもらう

レントゲンとエコーの専門医にそれぞれ予約を取る

レントゲンとエコーを実施

かかりつけ医の予約を取る

レントゲン、エコーの結果を持って、またかかりつけ医へ行く

原因不明、耳鼻科・首の専門医に行けと言われ、招待状を書いてもらう

耳鼻科・首の専門医の予約を取る

耳鼻科・首の専門医で診察、生体検査を受ける為に紹介状を書いてもらう

生体検査の専門医の予約を取る

生体検査を実施後、結果が届き次第、耳鼻科・首の専門医へ行く

生体検査の結果をチェック、原因不明で再度別の生体検査を実施

また耳鼻科・首の専門医に戻り、分からないから手術するか?と言われる

史上最強にめんどくさい。

この一連の流れ、なんと計7ヶ月もかかりました。

「首の腫れだから、もしかしたら危険かもしれない」と、緊急で扱ってもらったにも関わらず、7ヶ月もかかったのですwww

首の腫れも、原因不明のまましぼんでしまい…

結論「大丈夫じゃない?」で終わりました!www

 

本当に信じられないぐらい面倒だし、とにかくたらい回しになってしまう制度なのです。

しかも、専門医や検査の予約を取りたくても、混雑している場合はすごく待たされます。

1、2週間後に行けたら良い方で、専門医によっては数ヶ月待たされる事も。

実際私の旦那も、今謎の原因不明の腹痛に悩まされています。

もう散々血液検査をしたり、レントゲンを取ったり、エコーをやったり、何しても何も分からない状態で、とにかくたらい回し。

その状態が2年も続いています…

病気は計画的になるものではないですよね?w

困ったときにすぐに診て貰えない環境は本当に辛いです。

 

本当に完全分業制の医療は、非効率でしかないですね…




医療費を払っていても、結局自己負担が発生する

フランスの医療費が無料になる場合は下記の通りです。

セクター1でかかりつけ医に登録している医者で診察してもらう
任意保険(mutuelle)に加入している

どんなお医者さんにかかっても100%返金されるわけではないので注意が必要です!

フランスにはセクター1、2、3とお医者さんによって料金が異なります。

セクター1 セキュ所属の医者で、セキュの定めた料金で診察
セクター2 セキュ所属の医者で、医師が自分で診察料を決める
セクター3 セキュ非所属の医者で、全て患者の自己負担で診察

100%医療費を返金してもらうようにするには、セクター1のお医者さんをかかりつけ医に登録しておく必要があります。

この場合、セキュリテソシアル(国の保険)から70%が返金されます。

セクター1のお医者さんでも、かかりつけ医に登録していない場合は返金額が下がります!

要注意です!!!

残り30%は任意保険で返金される、というシステムになっています。

 

でも実際…

皆無料で医療を受けたいので、セクター1のお医者さんが物凄く混んでいるのです。

緊急で見てもらいたい場合、自己負担が発生してしまうセクター2、3のお医者さんに診察してもらわざるを得ないことに…

税金も月々天引きされていて、任意保険にも入っているのに、自己負担が発生してしまうのですね。

 

実際、前述の首の腫れの件も、セクター1の医者があまりに混んでいるので、セクター2の先生に見てもらっていました。

それでも7ヶ月も検査や原因究明に時間がかかっていたという…www

 

緊急でどうしても見てもらいたい場合、救急外来に行けと言われることもあるんだとか…

救急外来でさえ、こんな状態だとは…

本当に真面目に税金を払っているのに、衝撃的です…

 

こんな状態を避けるためにも、自己負担でプライベート保険にさらに加入し、私立病院で診察してもらう方もいるようです。

タダが一番高くつく…

そんなことを身をもって実感させてくれるのが、フランスの医療ですw




あまりに酷いので、国外で治療を行う人も

自己負担を覚悟で、セクター2、3のお医者さんにかかる事もできます。

しかし、だからと言ってお医者さんのクオリティが良いわけではないです。

 

私が首の腫れの件でお世話になっていた先生は、セクター2でした。

フランス語で病状を説明するような自信がなく、高くても英語が通じる先生を選んだのです。

 

しかし、フタを開けてみれば…

簡単な単語、Belly(お腹)でさえ通じない人で、ちょっとでも詳細を話すと全然英語が通じない人でしたw

ペロン
ペロン
おかげさまでフランス語の上達に役立ったけどなぁ(白目)

自己負担が増えたとしても、良いサービスや素晴らしいクオリティの医療を求めてはいけません。

 

あまりにフランスで治療が上手く行かずに、隣国まで行く人もいるようです…

なんと、おフランスから隣国までいかないとまともな医療が受けられないとは…

びっくりですね…




フランスは税金が高いので、高福祉・高医療と思われていますが、実際こんなものなのです。

かなり酷いですよね…

日本からフランスにいらっしゃる際は、必ず全ての治療を完璧に済ませおいてくださいね!

 

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ペロン
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